とあるケアマネジャーのたわごと🌈

これまでの経験を基にした介護に関する様々な情報、日々の業務を通して感じたことが主な内容です。大変な職業でありますが、長く仕事を続けられる参考に活用して頂ければ幸いです。

実地指導5〜居宅介護支援事業所〜

テーマがあっちこち行き来しておりますが、今回は実地指導におけるアセスメントの注意点です。

まず、復習として課題分析標準項目について確認しておきましょう。

 

1 基本情報:氏名や性別、住所、電話番号などの基本情報
2 生活状況:現在の生活状況やこれまでの生活歴
3 利用者の被保険者情報:介護保険などの被保険者情報
4 現在利用している介護サービス等の状況
5 障害高齢者の日常生活自立度
6 認知症高齢者日常生活自立度
7 主訴:利用者やご家族の主な希望や要望
8 認定情報:利用者の要介護度区分など認定結果の情報
9 課題分析(アセスメント)理由
10 健康状態:利用者の健康状態について
11 ADL(日常生活動作)に関する項目
12 IADL(手段的日常生活動作)に関する項目
13 認知:認知能力の程度に関する項目
14 コミュニケーション能力
15 社会との関わり:社会との関わりに関する項目
16 排尿・排便:排泄の頻度、ポータブルトイレ、おむつなどの使用状況の項目
17 褥瘡・皮膚の問題:褥瘡、皮膚の清潔状況などの項目
18 口腔衛生:歯や口腔内の状態、衛生に関する項目
19 食事摂取:栄養、食事回数、水分量などに関する項目
20 問題行動:暴言暴行、徘徊などの行動に関する項目
21 介護力:介護者の有無や介護意思などの介護力に関する項目
22 居住環境:利用者の居住環境、住宅改修の必要性についての記載
23 特別な状況:介護者による虐待や終末期ケア(ターミナルケア)に関する項目

 

サービス利用開始時、変更時等、上記の課題分析標準項目に沿ったアセスメントを行わなければなりません。実地指導では、ケアプランに応じたアセスメントが行われているか、そして、それがケアプランの内容との整合性があるかどうかが重要視されます。ケアプランありきで作成されたようなアセスメントならば「本当に事前にやりましたか?」と指摘されてしまいます。

ここ最近、ますますエビデンス(=根拠)が求められる時代です。なぜ、そのサービスを使っているのか。その根拠が住環境や心身の状態からアセスメントにより明らかにされていなければなりません。

特に通院時の院内介助をしているケアプラン等は、より厳しいチェックがあります。ADL、心身の状態、認知機能等、院内介助を行う必要性がしっかりとアセスメントされていることが重要です。その上で、病院スタッフから院内での介助を得られずヘルパーが行う必要があること、院内での具体的な介助内容(移動、排泄介助、認知症の為に見守り等)が担当者会議において検討されていなければなりません。これができていないまま院内介助を算定していると返金対象となります。

アセスメントの各項目については、『自立』や『見守り』というように、ただチェックを入れるだけではなく、文章で具体的に記しておきましょう。例えば、移動『一部介助』だけではなく、『室内は杖歩行、外出時は車いす介助』というように、具体的な状態を。

 

つまり、その利用者さんを知らない第三者が見てある程度の状態像を把握でき、なぜそのサービスを使っているのか理解できるようにしておくということですね!