とあるケアマネジャーのたわごと🌈

これまでの経験を基にした介護に関する様々な情報、日々の業務を通して感じたことが主な内容です。大変な職業でありますが、長く仕事を続けられる参考に活用して頂ければ幸いです。

介護の仕事について

twitterにて、介護関係の仕事に就かれている方々に対して以下のようなアンケート投稿をさせて頂きました。

 

『もし、介護関係の仕事を選んだ瞬間に戻れるとしたら、、、』

①介護職に就く
②違う業界の仕事に就く

その結果、①が48%②が52%でした。

このアンケートに関して、どのような結果になるのか全く想像できませんでした。①が圧倒的に高い数字だとしても納得、②がそうだとしても納得できたと思います。

きっと、多くの方がやり甲斐を感じて働いていらっしゃることでしょう。しかし、人間関係や法人の方針との相違、人材不足による負担増大というような点がストレスとなっているのではないでしょうか。これは、ある程度、どの会社でも少なからず起きる話ではありますが、この業界特有の課題である労働条件が加わることで一層深刻化するのだと思います。

他の業種と比較すると、介護業界は数万円ほど給与が安いとされています。夜勤手当などが加わると一概にそうとは言えないのかも知れませんが、私は特に日々の努力と待遇が見合っていないように感じております。

「良いケアをして利用者さんの状態を良くする」
「頑張って勉強して資格を取る」

この2点はとても大切なことで、仕事におけるモチベーションに繋がります。しかし、それが給与に反映される仕組みが多くの現場で確立されていない。

別の投稿でも書きましたが、利用者さんの状態が良くなり、介護度が下がるとサービス量が減り報酬も下がるという現象。『良いケアをする努力』と『状態改善が生み出す報酬減』というベクトルの違いがそこにあります。
介護度が下がり、サービス量が減るのは仕方ないことですので、そこには評価制度がもっと改善される必要があるのだと思います。

■資格に関しては、訪問介護を例に挙げます。
介護福祉士の国家資格を持った超ベテランのヘルパーと、初任者研修を修了したばかりのヘルパーが提供するサービスの単価は同じです。全力を注いで行うサービスと手を抜いて提供するサービスも同じです。
これが現場で頑張っているヘルパーさんのモチベーション低下に繋がっている現実は、幾度となく目の当たりにしてきましたし、私自身も経験した過去があります。
その他にも利用者さんや家族からのパワハラ、身体介護に起因する腰痛など、様々な困難が起こっているのだと思います。

ただ、ネガティブな面ばかりを見ているとますますモチベーションが下がってしまいます。私自身の経験ではありますが、ポジティブな側面についても見ていきたいと思います。

1.長く続けることでできること 

私は15年ほどこの業界で、そして同じ地域で働き続けています。もちろん、日々大変なことは多いです。人材不足、上司と現場スタッフとの板挟み、利用者さんからのクレーム対応etc...それでも様々な困難や経験を糧に培ってきたものは多くあります。それを活かして初任者研修の講師や、経験談を講義で話させて頂いたりするこも少しずつ増えてきました。色んな事例を体験すると大変ですが、最近ではそれを解決するプロセスや至った結果を参考に「次はこれを講義で話そう」などと気分を切り替えるようにしています。

 

2.学ぶことの楽しさ 

元々は社会福祉とは全く関係のない大学の学部を卒業し、違う職種で働いた後、この業界に入りました。それから通信で専門学校へ入学して国家資格を取得したり、大学院へ行ったりして自分なりに知識を身に付けるように努めています。その中で、多くの方々と出会い色々なことを学ばせて頂いたことで多少の困難も乗り切れるようになった気がします。日頃は高齢者に関わることが多いですが、社会福祉の分野を幅広く学ぶことが楽しくなってきています。介護には100%正しい答えはないと思います。だからこそ色々なことを学び、追求し続けることができるのかも知れません。


3.利用者さんからの「ありがとう」の言葉 

感謝される為にしている訳ではないですが、とは言いながら、何よりもこの言葉を頂ける喜びは格別だと思います。この仕事は深く、広く生活に関わる仕事なので、その中で「ありがとう」と喜んで頂けることは、介護業界だからこそ味わえる喜びなのではないでしょうか。経験も勉強も、全ては「ありがとう」と笑顔で言って下さる為なのだと思います。

 

ということで、アンケート結果から色々と考えさせて頂くことができました。多くのご回答を頂いたことに感謝致します。ありがとうございました!

あくまでも個人の見解ということをご理解くださいませ!