洞察力と観察力を身に付ける方法
来週から少し暖かくなるみたいですね!梅の花が咲いているのを見かけたり、寒いですが、春の訪れを実感する時期となりました。
こんな感じで、季節の移ろいをしみじみと感じていると、、、
「梅の花なんか咲いてる?」
毎日、同じ道を通る人にこう返されました。
「ほら、角の○○さんの庭にあるでしょ?」
「ホント?気付かなかった。帰りに見てみるわ」
なるほど、これって観察力の違いだな、と少し優越感に浸ってしまいました。
介護の仕事では本当に大事なんですよね、観察力って。そして、洞察力も。どんなに優れた知識や技術を持っていても、これが無いと駄目だと思っています。なぜなら、知識や技術を活かす機会を逃してしまうからです。
今回は両者の必要性と、それを身に付ける方法について書かせて頂きます。
観察力とは
物事の状態や変化を客観的に注意深く見ること。(goo辞書より)
利用者さんの体調だけではなく、環境の変化にも気付きを持つことができるかどうか。これらは観察力によるものだと思います。
利用者さんの変化にいち早く気付きを持つことができるのは、様々な専門職の中でも介護士さんだと思います。日々のコミュニケーション、入浴や更衣など直接身体に触れる介助を行う機会が多いからです。
例えば、入浴時に表皮剥離や発赤を見つける、会話の中でいつもと様子が異なる発言に気付くなどがそれです。
洞察力とは
物事を観察して、その本質や、奥底にあるものを見抜くこと。見通すこと。(goo辞書より)
つまり、観察力との違いは物事をより深く観察し、そこから気付きや発見を持つことだと思います。
観察力で示した例に当てはめるならば、表皮剥離を発見した次に、
- 栄養状態が悪化しているのでは?
- マットレスが硬いのでは?
- 寝返りできなくなった変化が生じているのでは?
といった発想に繋がるかどうか。
いつもと様子が異なる発言に気付いたならば、
- 精神的に嫌なことがあったのでは?
- 体調に異変があるのかも?
というような考えに結び付くことだと思います。それが洞察力と言えます。
観察力と洞察力を身に付ける為に
まず、観察力を身に付ける為に必要なこととして、基本として大切なことは日頃から「観察する意識」を持つことです。何か変化は無いかという、見よう、知ろうとする意識を働かせることが大切です。それが無いことには何も始まりません。環境に変化は無いか、会話の中でいつもと違う点は無いか、体調に異変は無いかなど、常にアンテナを張るように意識してみましょう。
その為には、常日頃の状態把握に努めましょう。いつもの状態を把握しておかなければ、変化があっても気付くことはできません。
次に洞察力について。観察力を養ったら洞察力を身に付けましょう。こちらの方が難しいです。なぜかと言うと、経験や知識が必要となるからです。観察によって得た情報から推測されることに結び付けるのは、経験や知識が無いとできないからです。勉強も大切ですが、日頃から様々な情報に目を向けることや、他の人がする対応を吸収する意識を持っておけばそれほど大変な労力ではありません。ただ経験年数が長いだけの人と、そこに知識が伴っている人の違いはそこにあるのだと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
観察力、そして洞察力を身に付けることで、利用者さんへの良い支援に繋がり、さらには自分自身のスキルアップとなることを理解して頂けたでしょうか。
観察力があれば異常や異変に気が付くことができますし、洞察力があればその原因を追究して的確な対応ができるのです。
些細なことでも構いません。まずは「意識する」ということを日頃の生活の中から始めてみましょう!明日から意識を変えてみれば、春の訪れを知らせる変化に気が付くかも知れませんね!