感情をコントロールする
この週末は特に寒さが厳しいですね。風邪など引かぬようにご自愛くださいませ!
さて、今回は介護の仕事をする上で、感情コントロールについて考えてみたいと思います。いくら専門職と言っても、人と人との関りです。利用者さんに対して怒りの感情が出てしまいそうになることはあると思います。それを完全に無くすということは不可能です。感情を持った人間ですから。しかし、抑制はしなければなりません。((
※写真と記事は特に関係ありません。
よく俗に困難事例と呼ばれるケースを担当することがあります。
生活が乱れているにも関わらず、こちらの提案を全く受け入れて頂けないケースでは、何度も裏切られることも決して珍しくはありません。時には怒鳴られることも。認知症の方なら、疾患に起因する症状として納得できるので良いのですが、(まぁ、決して良いわけではありませんが、、、)そうではない場合には、冷静さを保つのが大変なことだってあります。
例えば、アルコール依存の方。何度も「お酒をやめる」と誓っても結局は繰り返し飲酒してしまう。断酒会に通うと宣言しては、いつの間にか自ら行かなくなってしまっている。
そのような状態が続くと、周囲からは
「何度言っても無駄」
「自己責任やから仕方ない」
と、いうような声が聞こえ始めてくることがあります。
その時点で、私自身も裏切られた悔しい気持ちが無いわけではありません。「もう無理かな」と、心折れてしまいそうなこともあります。しかし、それでも支援を続けるのは、その方の背景を考えるからです。
以前、生活保護受給者の方に対する自己責任論が取り上げられたことがありますし「貧しいのは自分の責任だ」という考えは、今でも社会に広く蔓延しているように思います。
しかし、そう言う人々の大半は、実際にその方々個人にある背景を知らないのです。表面上しか見ていません。
私は多くの生活保護受給者の方々と関わってきました。
疾病、障がい、失業、裏切り、家庭問題など、そこに至った理由の全てが自己責任というわけではありません。色々な辛さを抱えている方が多くいて、そこからアルコールやギャンブルに溺れていった方も決して少なくありません。
様々な課題を抱えて至った現状があり、そこを理解して支援するのが私たちの役目だと思っています。
根気もいるし体力も必要とします。対象が子どもだったら「可哀そう、何とかしてあげないと」ってなりやすいんです。しかし、大人に対しては「自己責任」ってなるんです。生活に課題を抱えている多くの方々の話を聞きました。中には子どもの頃の環境に問題があった方も多くいます。つまり、子どもの時に支援がなく、それが一つの背景となり、大人になってアルコールに依存する等、日常生活に支障を来している方もいるのです。
近頃、こうゆうことを考えさせられることがありました。なのでアウトプットさせて頂き、自分に再度言い聞かせておこうと思いました。どんなケースでも冷静に背景を捉え、そして感情をコントロールして的確に対応できるようになりたいものです。