とあるケアマネジャーのたわごと🌈

これまでの経験を基にした介護に関する様々な情報、日々の業務を通して感じたことが主な内容です。大変な職業でありますが、長く仕事を続けられる参考に活用して頂ければ幸いです。

早めの段階から最期の準備を❗️

日本が世界トップクラスの長寿国であることは、言わずと知れた事実と言えます。我が国の平均寿命は香港に次いで、世界第2位です。寿命が長くなることは喜ばしいことですが、長く生きる以上に大切なことは何でしょうか?

それは、健康寿命を長くすることだと思います。

 

健康寿命とは、日常生活が制限されることなく過ごせる年齢のことで、厚生労働省が今年の3月に発表したデータによると2016年時点で男性72.14歳、女性が74.79歳とのこと。同年の平均寿命は男性が80.98歳、女性が87.14歳。つまり、男性で約8年間、女性で約12年間に渡り日常生活において何かしらの制限があり、もしかすると介護を必要とする期間となり得るのです。

 

そのような現状において、元気な時から自分の最期を迎える段階について、少し長期的に見据えておく必要があると考えます。最近ではリビングウィルや終活など、以前にはタブー視されていた「死」について前向きに考えられるようになりました。

介護が必要となったらどうするか、より重度化した際の住居はどうするか、亡くなった際にはどうするかなど。突然、健康状態が悪くなり、判断を迫られることはなきにしもあらず。いざという時に必要となるお金のことも含めて、晩年期から終末期にかけての計画を立てておくべきだと、長年介護の仕事に携わってきた立場から考えます。

 

「備えあれば憂いなし」なのです。

 

「病は気から」が全て正しいとは思いませんが、不安や心に余裕を持てなくなると、健康状態は悪化しやすくなると感じます。ゆったりと余裕を持って身構えることができるように心掛けましょう。

2010年にアメリカのハーバード大学などが発表した論文によると、転移を伴う肺がん患者を対象に調査を行ったところ、早期に緩和ケアを開始していたグループは標準的なケアのみを受けていたグループよりも生存率が長くなったという結果となったそうです。

 

参考URL:http://cancer-miyagi.jp/kanwa_sp/